NEMの新チェーン「Symbol」は、米投資顧問会社Wave Financialとの提携により、バーボン・ファンドのセキュリティ・トークンを発行しました。ウイスキーの価値に裏付けられたトークンはデジタル証券として機能します。

そもそもウィスキーファンドって何?って方もご心配なく読み進めて下さい。
僕が調べた内容をシェアします。
現在、NEMは新組織に移行中の為、プロジェクトの見直しが行われています。詳細が分かりましたら追ってご報告いたします。
SymbolのDiscordでは議論と開発状況を見ることができます。
ウィスキーに投資する人が増えている

一時期話題になった、このニュースをみなさんご存知ですか?
埼玉県の蒸留所で1985~2014年に製造された「イチローズモルト」シリーズの54本セットが、香港で競売にかけられ、719万2千香港ドル(約9750万円)で落札された、ってニュースです。
この「イチローズモルト」シリーズの54本すべてがそろったフルセットは世界に数セットほどしかなく、とても貴重なものなのですが…
発売時の価格は1本平均で1万5000円、54本そろえても81万円。それがおよそ120倍の価格で落札されたわけです。
また、イギリスのサザビーズで60年物の「ザ・マッカラン」が約2億1750万円(150万英ポンド)で落札されたりなど、個人でも品質が管理しやすいウィスキーに投資をする人が近年増えています。
ウィスキーファンドとは
今回、Symbolが関わっているのはウィスキー投資の一つの手段「ウィスキーファンド」というものです。
一例として、イギリスの「ウイスキー・インベスト・ダイレクト」というウイスキーファンドに投資すれば、個人でウイスキーの原料取引に参加することができます。
この「ウイスキー・インベスト・ダイレクト」は、過去の取引実績から算出したウイスキーの歴史的な実質利回りは8%程度と公表しており、高水準のリターンが見込めるというわけです。
ファンドとは
ファンドには元来「基金」や「資金」といった意味がありますが、一般的には資産運用のための金融商品やそのような商品を運用する会社を表す言葉として使われています。
では、Symbolブロックチェーンを採用している「ケンタッキーバーボンウイスキーファンド」の説明に入りましょう。
難しく感じる方は次の項目でなるべく簡単に説明しているので、そちらを読んでください。
NEMとWAVEによる、ケンタッキーウイスキーファンドのローンチ

Radioさんの記事を参考にさせていただきますね。
NEMとWAVEフィナンシャルグループは、ケンタッキーウイスキーデジタルファンドトークンをシンボルプラットフォーム上でローンチすることを発表しました。
デジタルアセットを取り扱うWAVEフィナンシャルグループが明らかにしたところによると、ケンタッキー州に本拠地を構えるWilderness Trail蒸留所と協力して、2020年産のヴィンテージバーボン1年分の生産量に匹敵する最大25,000樽相当のファンドを立ち上げるとのことです。
このファンドは、おおよそ年間400万本のバーボンボトル在庫に連動する資産担保型トークンを購入する機会を投資家に提供します
WAVEフィナンシャルグループの社長兼ファンドマネージャーのBenjamin Tsaiはこう述べます:「多くの資産が時の流れと共に価値を失う中、ウイスキーは独自の樽熟成過程により、より価値を得るのです。世界規模の投資家は、成長を続けるアメリカのウイスキー市場で、一般的に高級品市場が持ち合わせていなかった流動性とアクセスのしやすさに触れることができるのです。」
NEMとWAVEによる、ケンタッキーウイスキーファンドのローンチ【記事翻訳】
さらに続報では、WAVEフィナンシャルは顧客から容量限定のリアルアセットウイスキーファンドの第1ラウンドの投資を受け、ダンビル市のウィルダネス・トレイル蒸留所からケンタッキー州のバーボンウイスキー1,000樽を購入したと発表しました。
さらにさらに続報がありまして、なんと「ケンタッキーウィスキーファンド」第2弾の開始が発表された様です。
⬇️プロセスはこんな感じ
— トレスト🐺 (@TrendStream) June 12, 2021
1:同蒸留所から限定生産ウイスキー購入
2:#Symbol 上で発行されたセキュリティートークン(トークン化された有価証券)を適格投資家に販売
3:ウイスキーを生産地で数年間熟成
4:ウイスキー価値が十分上昇したら流通市場で販売
※ファンド参加には最低10万USDが必要
ウェーブ・フィナンシャル社は、第二弾ウイスキー・バーボンファンドとして、前回同様ウィルダネス・トレイル・ディスティラリーと提携することを発表しました。
ウィルダネス・トレイル・ディスティラリーは、ケンタッキー州ダンビルに本社を置く、高級蒸留酒の製造を専門とする蒸留所です。
今後数週間のうちに発売が予定されているこのファンドは、ウイスキーにおける目覚ましい投資実績を基に投資家にアピールしたいと考えています。
ウェイブ社は、これらの蒸留酒は景気後退局面に対して強い回復力を持ち、5年間のスパンでファンドを通じて通常20%のリターンを提供できると述べています。
ウェーブフィナンシャル「ケンタッキー・ウイスキー・ファンド」の第二弾を開始
第一弾が好評だったからこその第二弾だと思いますので、これからも期待ができますね。
以下、WaveフィナンシャルにSymbolが選ばれた理由です。
Waveチームがデジタル証券の発行に不可欠であるプロトコル・パートナーを選ぶ際に重要視した事は、譲渡制限、ロックアップ期間、そしてプライバシーの3点です。Symbolのハイブリッド・ブロックチェーンは、プライベート、パブリックのブロックチェーン両方の長所を備え、デジタル証券の発行のためになくてはならない柔軟性を提供しています。
ファンドを立ち上げたのち、私たちはこの独創的な提供を促進できる実施方法を探し続けていました。NEMのSymbolは、セキュリティトークンの発行を目的としているため、その技術力と最先端のネットワークの基本構造により、私たちのプロジェクトに最適なものでした。
Wave Kentucky Whiskey 2020 デジタルファンド / ケーススタディ
NEMとWAVEによる、ケンタッキーウイスキーファンドのローンチ
テンション上がりますね!Symbolの企業によるユースケース、楽しみです!
サクッと簡単に説明するとこんな感じ
文字だけではイメージがしづらい方へ向けて、ざっくりとした図を作りました。

この図の「ケンタッキーウィスキーファンド」のとこでSymbolのテクノロジーが使われているわけです。
Symbolを採用したことによって通常バレル(樽)単位でしか売買出来なかったものをトークン化して、小口でも売買できるようになっています。
トークン化(トークナイゼーション)とは
物理的な資産や仮想的な資産を、売買可能なデジタル単位に変換すること。
現物ウイスキーの保管や管理も含めてのトークン化、現物ウイスキーの価値が上がった頃合いに売却して投資家へ償還します。
ちなみに償還前に売買も可能。Symbolを使って「さまざまな権利をトークン化する」といったイメージです。

今後も続報が出ててくると思いますので、要Checkしていきましょう!
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