2020年7月に始動、NEM/Symbolの認知度向上に貢献したNEMHUBですが、この度NGLの解散と共に一旦終了することが分かりました。
特に、最近NEM/Symbolを知って新規にNEMHUBに参加された方は
「おいー!せっかく盛り上がってきたとこやろがい!!なんでやねーん!」
と、感じると思いますのでそんな皆さんへ向けて説明記事を書かせて頂きます。
NEMHUBにはNGLが出資していた
まず結論を書きますと
「NEMHUBに出資していたのがNGLで、NGLの解散が決定したことにより必然的に継続できなくなった」
といった感じです。
NGLとは「Nem Group Ltd」の略でNEM/Symbolのマーケティングなどを担当していましたが、今までにも色々と問題が起こり、その都度コミュニティの間で論争が起こっていました。
NGLは、Symbolのローンチに尽力しましたが、ローンチ後は別の問題が浮かび上がり、摩擦が生じています。
NGLは何よりもまず、パブリックチェーンを守るものであり、支持するものであることを目指していました。しかし実際には、プロトコルの構築とマーケティングという2つの任務を担っていました。しばしば後者が優先されたのは、利益を追求するためであり、これでは逆の作用をします。
技術に焦点を当てなかったため、背景にあるニーズはぼやけ、目的を明確にすることができませんでした。これまでに行われた多くの決定は、目先の利益を追求するための反動的なもので、より大きなビジョンの一部ではありませんでした。
Symbol2 Reflections of Space Pirates 〜スペースパイレーツの指針〜
何が大きなキッカケだったか分かりませんが、NEMコア開発者の3人はNGLを解散させ、新たに透明性のあるより技術に焦点を当てた新組織を作ることを明言しました。
新組織についてはまだ明らかになっておりませんが、Discordを見てみれば技術者達が日夜問わず改善に改善を重ね、開発に勤しみ、コミュニティの質問に受け答えしている様子を見る事ができます。
少し話が逸れますが「Discordで透明性が持たされた、とは言えない」との声がたまに聞こえてきます。
気持ちはわかりますが僕的にはクリスティさんの「ここ(Discord)は公開された作業場です」の一言で納得できました。
Discordは「説明する場所」ではなく、「実際に製品を作っていく過程が見れる場所」なわけです。
「技術者達の会話をリアルタイムで見る事ができる」と考えたら、少しワクワクしませんか?
重要なものはTwitterにも上がってきますし、僕はブログネタに困ったら気になる情報があったら見にいく程度にしています。
次にXYMの取引所への新規上場が遅いわけを説明します。
開発者達がNGLを解散させた理由が、ここにも少し関係してきます。
XYMの新規上場が遅いわけ
Symbolの通貨であるXYMの新規上場の遅さがよく指摘されていますが、NGL解散発言後、クリスティさんが気になるツイートをしていました。
Just to clear up any misconceptions, @NCOSIGIMCITYNRE, @Jaguar0625 and I will be handling XYM and XEM’s integration on exchanges moving forward. Exchanges want to see a vibrant community, innovative dApps and a rockstar team – so we *all* have some work to do.
— ً (@0x6861746366574) August 3, 2021
訳:「誤解をハッキリさせましょう@NCOSIGIMCITYNRE と @Jaguar0625 と私は、XYMとXEMの取引所への統合を前に進めていきます。取引所は、力強いコミュニティ、革新的なdApps、ロックスターチームを求めています。ですから、*私たち* にはやるべきことがあるのです。」
こちらの記事でRadioさんが解説してくれていますが、
どうやらNEMHUBの終了やNGLの解散は、これからSymbolが大きく成長することに繋がるそう。
そしてこれから取引所とのやり取りは、開発者自ら行っていく(取引所側もそれを望んでいる)と。
Agreed. Cheap tricks (like NEMHub) might gain you influence short term, but greatly harm your influence in the long term. On reflection, I think this has been a major issue with NEM. Constantly chasing “good enough” in the absence of “best”.
— ً (@0x6861746366574) August 4, 2021
訳:「NEMHubのようなチープトリック(小手先の対策)は、短期的には影響があるかもしれませんが、長い目でみると影響力を大きく損なうことになります。振り返ってみると、これはNEMの大きな問題点だったと思います。「最高」ではなく「ほどほど」を常に追い求めていたのです。」
ん〜なるほど。取引所との信頼を築く上でも、開発者達は色んなこと(NEMHUB含む)を作り直そうとしているんですかね。
取引所に関しては、当局や業界団体とのやり取りがまずあり、同時に、セキュリティや技術的な点でどうなのか精査する必要があります。それをコアデブと直接やり取りできれば早いわけです。NGLとのやり取りがこれまでどのくらいあったのかはわかりません。#Symbol #NEM https://t.co/ME4WMQOnMv
— ごっつ (@h_gocchi) August 5, 2021
NEMHUB公式からのアナウンス(日本語訳)
以下、Radio(@RadioRa26841511)さんによる日本語訳です。
NEM HUBの終了とリブランディングについて
本日、NEMによるNEM HUBへの運営サポートが終了することをお知らせします。1年以上に渡り、NEM HUBをサポートしてくれたすべてのコミュニティメンバーに感謝いたします。私たちは、様々な国や文化から成るコミュニティとともにNEM HUBを運営してきたことを誇りに思っています。
NEM HUBはDAO Makerが作成したSocial Miningプラットフォームで、2020年6月からNEMと共同でプラットフォームを運営し、NEMコミュニティと共にSymbolブロックチェーンのローンチをサポートしてきました。そしてSymbolローンチ後に、NEMはいくつかの組織の変化を経て、NEMとDAO MakerのSocial Mining契約をサポートしていたNGLは役割を終え、そのことによりNEM HUBプラットフォームブランドを変更する必要が生じました。このプラットフォームは、今後DAO Makerの子会社であるDAO Labsによって運営されますが、NEMとの公式な関係は無くなります。
NEM HUBリブランディングプラン
DAO MakerとDAO Labsは、新たな目標と今後のインセンティブプログラムを含む、リブランドプラットフォームに関する追加情報を今後発表します。新しいマルチトークンのプラットフォームとなるすべてのプロジェクトは、9月15日までに発表される予定ですのでどうぞご期待ください。
現行のNEMドメイン(community.nem.io)では、今後NEM HUBにアクセスできなくなりますので、後日新しいURLをお知らせいたします。そちらから引き続きNEM HUBにアクセスしてください。
個別のヘルプや質問については、NEM HUB Telegramグループにご参加ください。
NEM/Symbolとの繋がりは無くなって、新しいサービスとしてリスタートする感じですかね!
NEMHUB終了はネガティブか?
僕は内部の人間ではなく、ここで書かれている情報はDiscordとTwitterで得たものです。
どうでしょうか? NEMHUB終了もといNGLの解散がこれからのSymbolにとって必要な過程ならば、仕方ないと思えませんか?
訳文に「NEMコミュニティと共にSymbolブロックチェーンのローンチをサポートしてきました」とありますが、「Symbolローンチを経てNEMHUBは役割を終えた」と僕は理解しました。
また、「DAO Labsは、新たな目標と今後のインセンティブプログラムを含む、リブランドプラットフォームに関する追加情報を今後発表します」とあり、「新しいマルチトークンのプラットフォームとなる」とも書いてありますので、NEMからのサポートはなくなるものの、DAO Makerのソーシャルマイニングプラットフォームとして形を変えて続くのかとも思いますので、引き続きソーシャルマイニングはできるのでしょうかね??
何れにしてもこちらは続報を待ちましょう。
「Symbolローンチを経てNEMHUBは役割を終えた」としても、Symbolが終了したわけではありません。
ローンチをした後、有志による数々のプロジェクトが誕生しているのを皆さんご存知ですよね?
このように実際にSymbolブロックチェーンは動き続けていますし、開発も行われています。
ですから僕はこれからも変わらず記事を書いて、拡散して頂いて、NEM/Symbolを広めていきます(^ ^)
今までありがとうNEMHUB!
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